横隔膜の痛みには複数の原因があり、良性のものもあれば、重症化する可能性もあります。 ここではそのいくつかを紹介します。
運動
ランニングなどの激しい運動で呼吸が荒くなると横隔膜が痙攣し、脇腹に痛みを感じることがあります。 痛みは鋭かったり、非常にきつかったりします。
運動中にこのような痛みを感じたら、呼吸を整え、けいれんを和らげるために一時的に休んでください。 (
妊娠
横隔膜の不快感や息切れは、妊娠中は正常な状態です。 これらは心配するような症状ではありません。 赤ちゃんが大きくなると、子宮が横隔膜を押し上げて肺を圧迫し、呼吸がしにくくなります。
長引く激しい痛みやしつこい咳がある場合は、医師に相談してください。
外傷
けが、交通事故、手術による横隔膜への外傷では、痛みが断続したり(出たり消えたり)長くなったりすることがあります。 ひどい場合は、横隔膜の破裂(筋肉の裂け目)を引き起こすことがあり、手術が必要になります。
横隔膜破裂の症状には次のようなものがあります。
- 腹痛
- 虚脱
- 咳
- 呼吸困難
- 動悸
- 吐き気
- 左肩に痛みがある
- 右肩に痛みがある
- 左肩に痛みがある 左胸部
- 呼吸困難
- 息切れ
- 胃などの消化器症状
- 嘔吐
左肩や左肩に痛みがある
左肩に痛みがある 右肩に痛みがある 右肩に痛みがある
深刻ではあるが。 横隔膜の破裂は、長期間発見されないことがあります。 横隔膜破裂は、CTスキャンや胸腔鏡検査で医師が診断します。
筋骨格系の問題
外傷や咳、引っ張りやひねる動作が原因で起こる肋骨筋の筋緊張は、横隔膜からの痛みと混同するような痛みを引き起こす可能性があります。
胆嚢の問題
胆嚢の問題に関連する最も顕著な症状の1つは、中腹から右上腹部の痛みで、横隔膜の痛みと容易に間違われる可能性があります。 その他、胆嚢の症状としては、以下のようなものがあります。
- 尿や便通の変化
- 寒気
- 慢性下痢
- 発熱
- 黄疸
- 嘔吐
上記の症状を引き起こすかもしれないいくつかの胆嚢疾患としては感染症が含まれています。 膿瘍、胆嚢炎、胆石、胆管閉塞、炎症、癌など。
胆嚢の問題を診断するために、医師は徹底的な病歴聴取と身体検査を行い、次のような検査を勧めることがあります。
- 胸部・腹部X線検査
- 超音波検査
- HIDA(肝胆膵)スキャン
- CT スキャン
- MRI スキャン
- ERCP(内視鏡的逆行性膵管洗浄)
- 膵管検査
- 膵臓検査。 まれに
食道裂孔ヘルニア
食道裂孔という食道底の開口部から胃の上部が押し上げられると、食道裂孔ヘルニアとなります。 このタイプのヘルニアは、次のような原因で起こります。
- 傷害
- 激しい咳
- 嘔吐(特に反復性)
- 嘔吐(特に反復性。 胃腸風邪の時など)
- 便意を催す
- 肥満
- 姿勢が悪い
- 重いものをよく持ち上げる
- 喫煙
- 過食
食道ヘルニアの症状には次のようなものがあります。
- しゃっくりがよく出る
- せき
- 飲み込みにくい
- 胸やけ
- 酸の逆流
バリウムX線や内視鏡によって、医師は食道ヘルニアの診断を行いますが、ほとんど治療しなくてもよい場合が多いようです。 酸の逆流や胸焼けがある場合は、薬で症状を和らげることができます。
食道ヘルニアに対する外科的介入はまれですが、大きな食道ヘルニアを持つ人には必要な場合があります。
その他の考えられる原因
横隔膜痛のその他の考えられる原因としては、以下のようなものがあります。
- 気管支炎
- 心臓手術
- ループスまたは他の結合組織疾患
- 神経損傷
- 膵炎
- 胸痛
- 肺炎
- 放射線療法