主な違い – 降伏強度と引張強度
材料工学において、降伏強度と引張強度は、材料を特徴付けるのに使用できる 2 つの特性です。 降伏強度と引張強度の主な違いは、降伏強度が材料が永久に変形する最小応力であるのに対し、引張強度は材料が壊れるまでに扱える最大応力を表します。
Stress – Strain Features of a Material
固体材料が外力を受けていないとき、材料を構成するすべての分子はその平衡位置について振動している状態です。 これは分子にとって最もエネルギーの低い配置であり、平衡位置から遠ざかると分子は平衡位置に戻ろうとする。 技術的には、応力はこの分子間力を測定したものである。 材料に加速度が加わっていなければ、分子間力は材料に作用する外力と釣り合っているはずです。 したがって、物体に作用する外力を測定することで、応力の目安を知ることができるのです。 物体にかかる応力()は、物体にかかる外力を材料の試料の断面積で割った値で与えられます。
物体に応力がかかると、その物体は変形を起こします。 ひずみは、物体の長さの変化を元の長さで割ったもので、測定値である。 ひずみは通常という記号で表わされる。 試料にさまざまな応力を与え、それに対応するひずみを測定し、応力とひずみのグラフを作成すると、応力-ひずみ曲線と呼ばれる、ある材料に特徴的な曲線が得られます。 下のグラフは、鉄鋼などの代表的な延性材料の応力-ひずみ曲線です。
Stress – strain curve for a ductile material
What is Yield Strength
材料に加える応力を徐々に大きくすると、はじめはひずみもそれにつれて大きくなっていることが確認できます。 もし、材料に応力を与えている力を取り除くと、材料は元の形状に戻ることになります。 このようなことができる材料を「弾性体」と呼びます(輪ゴムをイメージしてください)。 もし、材料にかかる応力がどんどん大きくなっていくと、やがて材料が変形して、変形する力を取り除いても元の形に戻らなくなってしまう状態に陥ります。 材料が弾性的な挙動をしなくなる応力のことを降伏強度という。
引張強さとは
材料にかかる力を降伏強さを超えて加え続けたとします。 材料は変形を続け、やがて分子間の力が外力に対抗できなくなり、材料は破断します。 材料が壊れるまでに扱える最大の応力を引張強さまたは極限強度といいます。
上の応力-ひずみ曲線を見ると、材料が伸び続けると応力が減少しているように見えますが、実際はどうなのでしょうか。 これは、これらの図を描くときに用いる応力とひずみの定義が、材料に力が加わったときに生じる面積の変化を考慮していないためです。 その代わり、ここでは面積が一定であることが前提となっています。 このように面積の変化を考慮しない応力の定義を工学的応力と呼びます。 面積の変化を考慮すると、応力-ひずみ曲線は、材料が伸び続けると応力も大きくなることを示しています。
降伏強度と引張強度の違い
定義:
降伏強度は、材料が弾性挙動を失う原因となる応力です。
引張強度は、破損前に材料が処理できる最大応力です。