アデノウイルス肺炎の乳児の5年間の追跡調査で臨床、肺機能、胸部CTプロファイルを述べ、閉塞性細気管支炎(BO)の発症に寄与する潜在要因を特定すること。 我々は,アデノウイルス肺炎で入院した45人の乳児を前向きに評価し,5年間追加で追跡調査を行った. 研究終了時に,生存している 38 例(平均 5.7 歳)を対象に,インパルスオシロメトリー法(IOS)による肺機能検査と胸部断層撮影を実施した. 胸部断層撮影の証拠であるBOを発症した者とそうでない者とに分けた。 ほとんどの小児は2歳以前にアデノウイルスに感染していた. 5年間の追跡期間中に,ほぼ半数(47.4%)がBOを発症した. BOを発症した小児は,BOを発症しなかった小児に比べ,アデノウイルス肺炎発症中に呼吸器系の障害(集中治療室への入院,人工呼吸および酸素療法の必要性,全身性コルチコステロイドおよびβ作動薬の使用)を有意に多く有していた. BOを発症した小児のうち、インピーダンスが正常であったのは33.3%に過ぎなかったのに対し、BOを発症しなかった群では85%であった。 BOを発症した小児では,Zrs,R5,X5および予測される頻度が有意に高かった. しかし、β2アゴニスト反応にはBOのある子供とない子供の間に差はなかった(それぞれ94%対80%)。 この研究は,比較的軽症の症例から重症で致死的な症例まで,アデノウイルス肺炎のスペクトルを表している. 重度の肺機能障害を持つ小児は通常BOを発症しやすい。