ABOおよびRh(D)血液型検査は、輸血の前に行う最も重要な検査の1つである。 しかし、従来の検査方法は使い勝手が悪く、持ち運びが困難であった。 そこで、光導波路型センサーによる血液凝集の検出をベースに、現場での検査に適した新しい方法を提案する。 光導波路型センサーを用い、血液単体および抗体試薬と混合した血液の反射スペクトルを測定した。 赤血球とセンサチップ表面の相互作用の違いにより、凝集した血液と凝集していない血液の反射率の差が、スペクトルディップの底に観察された。 抗体の添加により、血液型はA、B、O、ABが識別でき、Rh(D)タイピングも可能であった。 さらに、導波管モードを用いた測定では、人間の目では判別しにくい弱い凝集も検出できる可能性があることがわかった。 このように、本手法は新しい現場用検査機器への応用が期待される
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